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説明文

ドアの開いた夜の中。私は檻から檻へと、連れてゆかれて朝が来る。もう服を着ているのかすら分からない程、だらしない気持ちになって朝が来る。最後は自分の檻へ戻っても、ベッドの中から気配がする。そいつは最初に私の、服を剥いで剥き出しにして、唾を吐きつけ皆に突き出した。それから夜は檻の中。ドアからドアへと求められ。望まれるままに、膝をついたり、獣のように四つ足で、ただ右へ左へ、前に後ろへ、揺られ揺られて、一瞬が、ドアを叩くの待っている。獣顔から呆けてる、仏に戻ったその後に、やつらに聖が甦り、私は檻から毬のように蹴り出される。帰ろとする私を、別な檻が捕まえて、次の檻へと放り込む。別な檻に入ろうと、もがいてみてはするけれど、ドアが閉まって入れない。次の檻も入れない。中から聞こえる沈黙は、永遠という名の森のよう。そいつは膝を胸に抱えて月を見ている。梟が鳴く、その番号の名は208、と。
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