動物園前の改札をぬけて だるまの行列には目もくれず ポルノ劇場のすえたトラウマに 照れ笑いの代わりに唾を吐いて 新世界の夕暮れは 黙る子も泣きたくなる色さ 下水の臭気がする高架下を 抜けてジャンジャン横丁へ行こう オバハンが歌う桃色吐息に おかんの顔を思い浮かべて行こう 新世界の夕暮れは 黙る子も泣きたくなる色さ ハゲよりも目立つヅラのおっさんと ワンカップを賭けて一局打てば お留守になった飛車を 容赦なく取られ 人生待ったなしやと笑った 豹柄のトップスのオバハンが言う 「辛い時こそ人生笑うべきや。 だからこの町の人間は皆 いつも笑顔や」とやっぱり笑って 新世界の夕暮れは 黙る子も泣きたくなる色さ 新世界の夕暮れは 黙る子も泣きたくなる色さ