春を待つ枯れ木の肩に ひらりと落ちた淡い雪 穏やかな風に吹かれて 暗い世界を白く染めてく <演奏> 深雪晴れ風の冴える空 心に流れる景色 思い出は積もる雪のように 幾重に重なり輝く やがて来る春の日差しの中で 安らかに君と眠ろう 流れゆく日々の儚さを 雪解けに託して 凍える町の静けさと ふたりの鳴り止まない鼓動 冬空の下温かく 私を包む君の胸は 揺れ動く春の光へ 手を取り歩く夢を見ていた <演奏> 冬霞み萌える青葉の息吹 したたかに駆け抜けた日々 雪明かりに思い出は煌めき 今も忘れずにいるから 春の風よ永遠に続く光を ふたりまで運んで 叶わない想いと引き換えに 訪れる新しい季節 冬はゆく前触れも無く 白い世界を奪うように 揺れ動く春の光へ 手を振り消えるその前に 聞かせてその命の音 聞かせてその命の先 「また会おう」そう呟くように 儚く笑う雪解けは 春を待つ枯れ木の肩に きらりと消える風の吹くまま <エンディング>