「今更その目で私を見ないで」 震える君の手 気付いていたのに だって 忘れ去った悪夢のようで 大事だって知り得なくって 春に散った君に届け 渡せずにいたこの声 桜咲き 陰り 人波の澱 ゆらりゆらり 霞むばかり 吐き捨てた言葉 拾い上げてた 枕 涙で濡らして 居場所はない 独り 微睡みの街 少し少し 歩くばかり 君が居た過去は今でも胸に 幽か 灯を点して 孤独なんていつか癒えて 気付けば憶えてなくって ふと開いた傷が見えて 悔やめどすべて遅くて 薄絹みたいに心が千切れる 色褪せた日々をそよかぜがさらう 風あざみ 花鶏 待春の惑星 廻り 憂い 想うばかり 抱きしめた君は 空へと消えた 姿 幻に溶けて 逃げ場はない 名もない 何にもなれない 僕は未だ 歌うばかり 願わくばどうかまた出会いたい 夜ただ この身を焦がして