小さな種を買いました 部屋の隅に植えました はやく大きくなれよと あたしは歌を唄いました 風が吹き春が過ぎ秋が過ぎ 木が少しずつ空へ向かって もっと遠くに もっと遠くに伸びました 夜に木が泣いてた 夜に木が動いてた あれからどれだけ経って あたしは大人になっていった いつのまにか木は空の上 もうなにも見えなくなってた あたしは木が大きくなったことさえ 何も知らずに過ごしてた あの空が青いことさえも考えず 過ごしていた 夜に咲いてた 夜に木が動いてた ある日空はとても青く あたしは木に登り始めた だんだん人が小さくなって だんだん町が小さくなって それでも登って雲をこえると いつのまにか いつのまにか 木に変わってた テラ …