抜け道 獣 脚 光 稲風に呼ばれて 沈黙のサイレンが木霊する時 偽りの季節に呑み 込まれるように歩く 紙屑とナイフを護身符代わりに 宛名が無明記の四季の栞 例え僕が僕である 為の空洞だとしても 僕はあの駅に 向かわなければならない 切手の買い方は 全人類の記憶の裏側に 隠してあると思う 君が霞んでみえたのは 涙のせいではないとわかっても 国と偽る市町村は まるであの山に似てる よくわからない祠とか テッペンの電波塔とか 沈黙のサイレンが木霊する時 偽りの季節に呑み 込まれるように歩く 紙屑とナイフを護身符代わりに 宛名が無明記の四季の栞