そして少年は 重たそうな鞄を抱えて 人いきれの中に 消えていった 風は梢を鳴らし 夕暮れを運んで 灰色に溶けていく街路樹を いつまでも見上げていた 最初は いたずらに笑わない 君が苦手だった また 会えると思ってたから 「さよなら」は 言わなかったのに もっと もっと 友達になりたかったよ 君と 愛じゃなくて 恋じゃなくて ながされていないかい もっともっと 友達になりたかったよ 君と 愛じゃなくて 恋じゃなくて 傷ついていないかい 今でも 時々 無口な瞳をして遠くを見てる 背中で探してる優しさを うつむいて歩くアスファルトに 見つけられたの? 本当に欲しい言葉なんて 誰も気づかないものさ 最後に君をほめることを 忘れてしまった また 会えると思ってたから 「さよなら」は 言わなかったのに