アラーム無しで目覚めた 雨降りの朝 充電コード引っ張って 手繰り寄せた 温い布団の中から 覗き見する世界 誰もが羨む時間 そう夢のあとの夢 慣れた手つきで 次々に流していく景色 ふと目に入る あの子の顔 手が止まる 幸せそうに 綻ぶ横顔 その先で光る 小さな命 見慣れない苗字 でもそうなんだろう ずっと忘れてたことを思い出す いつか同じクラスになったんだよな 好きなバンドのこととか話した 気がする それだけでなんだかもういいと 思ってた たまにいい格好しては顔を伺ってた この人とは合うだとか 合わないとか今みたいに 思う間もないほど真っ直ぐに 見つめてた なんでもよかった どうでもよかった その横顔が見られるなら でも忘れてた 今の今まで あの頃の僕は何て言うかな あれから十年 そりゃそうでしょう 僕だけ前に進んでないみたい 幸せそうに 綻ぶ横顔 その先で光る 小さな命 見慣れない苗字 きっとそうなんだろう ずっと忘れてたことを思い出す 忘れたって大丈夫 今もここにある 気付けばもうこんな時間 起きなくちゃ 天気予報によれば 午後は晴れるらしい